1月の終わりから拡がり始めた新型コロナウイルスが私たちの日常を一転させたのは、2月27日の安倍首相の全国休校宣言からです。
3月2日、3日には、島根県を除いたほとんどの学校で、休校を春休みまでとしました。
そして、4月に入り、さあ、これから新学年だ!新学期だ!という4月7日、東京など7指定地域に対して、緊急事態宣言を出し、
7指定地域の学校は、休校になりました。また、16日には、全国に向けた緊急事態宣言を行い、全国の学校が一斉休校になったのです。

私たち学習塾は、子供を守る義務があるのは当然として、その守るという意味は、身体的・精神的に守るという意味と、学習上守るという意味のどちらもあります。今回のように、それが二律背反的になる時、私たちの意志力と運営力が問われます。

3月の安倍首相の学校休校要請で、ほぼ全国の学校が、春休みまで臨時休校になり、それを受けた形で、3月は、首都圏の大手学習塾のほとんどが休校を決めました。
首都圏では2月中に高校受験が終わっているということで、休校にしても大きな問題にはならないと踏んでのことだろうと思います。
一方、地方大手学習塾はというと、高校受験が終わっていない地域では、受験生のみ授業を続行し、その他の学年は休校としたところが多かったようです。

それでは、中小規模の学習塾はどうだったのでしょうか。ほとんどが授業を続行しました。当教室も、濃厚接触を避ける工夫をし、授業の時間帯を広げて、
分散通塾という形で行いました。当塾に関していえば、少人数の教室なので、それなりに工夫をすれば、濃厚接触にならずに授業ができる。
ましてや、学校が全て休校になっているので、授業の時間帯が広げられる。保護者の期待にも応えたい。
家で子供がどう過ごすかを不安に思っている保護者にとっては、塾が開いている方が良いだろう。
そう判断し、授業を続行しようと決めました。

そして、最後に、公的機関の指示は私たちでは変えられませんから、その指示を聞くか聞かないかは、
リスクを勘案して自律的に判断することです。それが、民間ということです。

学校が休校だから、塾も休校にするというような、一律に考えて対応することのないようにしたいと考えています。
本当の意味で、政府が救ってくれる事はほとんどありませんから。

今回は、このような状況の中で、如何にして、子供たちの学習を確保していくか、そして、夏期講習の日程についても提案したいと思います。

今年は、ほとんどの地域で夏休みが短縮されますから、夏期講習の日程や授業時間は、学校がある日でも講習の授業が受けられるように工夫をして下さい。
中学生(全学年)にとって、否、小学5・6年生にとっても、夏期講習は入試に向けての学習がスタートし、生徒が一番成長する時期と言えます。

夏を制する者は受験を制す

久しく言われ続けているこの言葉は、決して成績優秀者や上位トップ校を目指している生徒だけのものではありません。

「夏休みに遊んでいる人は勝てない。」「勉強した人が勝つ。」「たくさん勉強した人は、もっと上に行く。」誰にでも通用する、当たり前の論理です。

むしろ、『これからまだまだ頑張れる』生徒にこそ大事な言葉。

この夏期講習はそんな、「これからまだまだ頑張れる」生徒に夏休みに思いっきり勉強に励んでもらうための夏期講習です。
目指す目標は、学力テストや模試で各々目標にしている偏差値を取ること。

そのためには、これまで習った基礎的な内容を、徹底的に復習。家庭学習もきっちりこなしてもらう必要があります。
そのために考えられた単元構成、分量、難易度です。

とにかく、勝負はこの夏休み。人より多く勉強した者だけが手にできる喜び、そして達成感を、この夏期講習で、塾生皆にそして保護者各位に味わってほしいと思います。

新型コロナウイルスは、教育の世界も日常の世界も大きく変えてしまいました。この危機を乗り越えるための夏期講習ということで、いろいろあるなかでも、子供たちの学習量の最大化を目指そうと日程を考えました。これは保護者も、生徒も(?)望んでいることだと思います。この1年は、学校も学習塾も学習量にシフトする状況になるだろうと思います。